パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ
軽量化(少しずつ進行中)・SR
2026-04-26
ここのところ、チタン材を用いた各種部品を製作して軽量化を図っている当店のSRですが、実は昨年の走行会以降ワンオフ製作品とは別の所で、少しづつ軽量化を進行させています。
それは、チタン材の製品ではポピュラーな「チタンボルト(64チタン合金製)」に差し替える軽量化です。
チタンボルトが市場に出始めた頃から注目していたのですが、何せ高価なものですから、試しに自分のRS250用に「M6mmボルト」を数本購入してみるのが精一杯でした。※当然のことながら、ボルト類は細く・短いほど安価ですが、当時M6-25mmでも1000円/本程度はしました。
実際に手に取ると、その「軽さ」に驚いたものでした。もちろん、M6ボルト10本程度(Rケースカバー用)使ったところで、軽量化としては微々たるものですが、可能性としては大きい(作業が交換するだけということもあり)ものが有るだろうとは思いました。※当時、RS250の全てのボルト・ナットをチタン製に交換すると、およそ40万円のコストで、2kg程度軽量化出来る(不確かな記憶です)と言われていました。
その後は多少価格を抑えたメーカーが参入されたものの、しっかりしたメーカー品はまだまだ高価で、簡単には手の出しにくいものです。
それでは、SRの軽量化の為とは言え、その高額なコストを掛けているのかというと、そうではありません。
きっかけは、キックペダル製作のため「64チタン丸棒材」の検索をした際に、種々の「チタンボルト」が表示されていたことです。そのチタンボルトの多くは驚くほど安価(メーカー品と比較して)でした。
当然のことながら、それらは「C国製」らしいのはすぐに分かりました。当初は、その材質(合金成分外の不純物)・精度など疑念があり、あまり興味も持たずに過ごしていました。
前述の疑念は本来の目的の「材料」にも当てはまるものですが、製作には欠かせないことと、たとえ多少不純物の混入があったとしても「64チタンに分類される物」であれば、とりあえず「十分な強度」(規定の64チタン材は一般的な鋼材の約3倍の強度)があるだろうと考えて購入に踏み切りました。入手した材料の材質を精密に調べることは不可能ですが、加工(切断・曲げや穴加工)すると、その硬さから強度の高さは判断(純チタン2種材と比較しても相当硬い)出来ました。
同様に考えると、その安価なチタンボルトも「使える」ものではないか?と考えるようになりました。
チタンボルト(あくまでもC国製の製品が前提)に換装するにあたって、精度の不安と軽量化の効果の大きさを合わせて考慮して、M10mm以上のボルトに絞る(実際に使っているのはM12mmまで)ことにしました。
効果に関してはもちろん(少ない本数で大きな軽量化)ですが、精度に関しても10mmネジ位太ければ、多少精度が悪くとも雌ネジとの嵌め合いへの影響が少なくなります。※一応事前に純正ナットを嵌めて確認はしています。
換装を始めた当初(サブフレームやパフォーマンスダンパー固定用)は、元のボルトと同寸法(またはコストを考慮して少し長目のボルトでまとめ買い)の物を購入して交換していたのですが、エンジンマウントやリヤサスペンション(リンク式モノショック)関連に手を付けようとした際に、問題に当たりました。
純正のボルトは「専用」はもとより「一般」タイプでも「首下=座面から先のネジ先端まで」は、ネジの切られていない少し太い「胴」の部分と先端付近の「ネジ部」で作られています。
特にリヤサスペンションのリンク関連のように両端を挟まれて支える構造では、ボルトに大きな「せん断力=ハサミのように僅かにずれて挟み切るような力」が発生する所には、両端の部材まで「胴」の部分で渡して、大きなせん断応力に耐えられるように設定されています。また位置決めの目的も果たしています。
市販のボルト(鉄・ステンレスボルトなども含む)は、全般的(各々のメーカーで多少の違いはありますが)に使い回しが良いように、ネジ部が長く・胴の部分が短めに作られています。これでは元の純正と同寸法にした場合、胴の部分が全体に渡らなくなりネジ部にせん断力が掛かることになってしまいます。
また、リヤショックアブソーバー上部マウントプレート(ワンオフ品)のフレームへの取付には、首下17mm(M10mm)と短いながら胴の部分が有る特殊なボルト(カワサキ純正流用)を使って位置決め効果を持たせています。※純正ボルトでも一般タイプでは、この長さでは首下は全ネジになります。全ネジでは座面との境に応力が集中して胴有りに対して強度が劣るということもあります。
そこで、「胴の長さ(詳細な寸法が明示されていない場合は画像から推測)」を基準に、長目のボルトを購入しました。取付箇所によって「突き出し」が邪魔(干渉など)になるものは、余分なネジ部をカットして短くすることにしました。
ネジ先端部分をカットするにあたっても、頭部分が複雑な形状のボルトの「固定」には工夫が必要となりますが、なんとか確実に固定する方法を見つけ、切断することが出来ました。※64チタンはとても硬いため切断砥石ではなく、バンドソーを使う方が望ましいことも再確認しました。
※現時点で、M10mm以上のボルトでチタン化されていないのは、エンジンマウントボルトの3本(全4本)となっています。この3本は長い(100mm超)ため、そうは見当たらず(在ってもたいへん高価)気長に探そうと思っています。
※画像⑦がここまで交換した元のボルトです。総重量が約1250gでしたので、チタン化によって約600gの軽量化が出来た計算(チタンボルトは個別に重量を測定していないため比重で計算)です。
※軽量化を狙ってチタンボルトへの換装をしたのですが、ある意味、「無駄な強度」を持たしたとも言えます。本来(設計上)「必要な強度」を計算して純正ボルト類は設定されています。それ以上の強度は特には必要ないため、64チタン合金を素材とするのであれば、ギリギリまで中空にそぎ落としたものなど、構造的に強度を純正並みに落として、さらに軽量化をさせたものが理想的だと思います。(信頼出来るメーカー製でなければ手は出せませんが)
※あまり信頼のおけない(個人的感覚です)ボルト類だと仮定して、取付前の確認(純正ナットの回り具合やネジ頭周囲の肉厚)をした上で、最終的には締める手応えで使える物か判断しました。通販サイトでは安価な製品が多種販売されていますが、同様に考えられた方は、自己責任で良く判断してください。
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