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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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充電系カスタマイズ

2020-06-07
SRデモカーの装着画像
右:電圧計、左:油温計
Z1-R(SPL)の装着画像
 カスタマイズと呼ぶには、少し地味な内容ですが、最近取り組んでいるのが充電系電装です。発端は、よくトラブルを起こす充電系(特にレギュレーターまたはレギュレートレクチファイヤ)に対して何か対策を施した物がないか探していたのが始まりです。そこで見つけたのがH-CRAFTさんの製品でした。主に純正に対して放熱性や内部の半導体の容量などを上げた強化タイプがラインナップされており、修理のために取扱いを始めました。
 そこで目を見張った物がM0S-FETと称されているタイプの製品です。この製品の特徴は現在有る全てのバイク用バッテリー(開放型・密閉式MF型・リチウムイオン系)に対応するということです。これには驚きました。それぞれ違った弱点を持ち(リチウム系は高電圧に弱く、MF系は大電流に弱いなど)全ての型に対応するとなると、かなりの定電圧・定電流に制御出来るシステムなのだと思われました。ただ、旧車から最新型の車両では発電量や消費電力の大きさも様々なので大丈夫?という疑問も持ちました。
 そこで、当店のSRに装着して実験してみました。このSRは、2001型常時点灯式ですが、POSH製イグナイターにした際にエンジン始動時の電圧確保のため、ヘッドライトスイッチを追加しています。ヘッドライトのON/OFFによる消費電力を大きく変えながら、実験をすることにしました。
 その結果、ライトのON/OFFの2通りの充電電圧には、最小・最大とも0.1Vの差で14.1V-14.3V程度、充電電流は0.1Aの差で最小・最大とも1.0A程度でほぼ一定を保っている結果となりました。理想的な、定電圧・定電流の充電状態です。すごいことですね。リチウム系バッテリーをはじめ、安全に使えます。あとは、耐久性だけですが、これは、すぐには結果は出ないので、引き続き走行し様子を見ていきます。電圧だけでも、走行中にチェック出来るように電圧計を装着しておきました。
 
 また、SHORAIバッテリーを搭載していたカスタムZ1-Rのオーナーさんにも、相談して装着していただきました。ZX10Rのジェネレーターに変えた当初は良かったのですが、最近は電圧が不安定なこともあり、見直しを兼ねて協力していただきました。その過程で接続部の焼損が見つかりました。やはり、発電・充電系は電力として大きく注意深く経過をチェックすることが、必要だと感じました。
 
 優れた点火系やメーターなどの電装部品も、安定した電気の供給があればこそ、その効果を発揮出来るので、優れた充電系が色々な車種で確立出来る可能性を見つけていく道が広がったと思います。今回のSRやZ1-Rには、専用品など有りませんので、汎用品を加工して装着しています。安易な作業は危険を伴いますので、くれぐれもご注意ください。
 
追記
   MOS-FETとは、電界効果トランジスターの一種で、大電流を高速でスイッチングするのに適しているものだそうです。確かに充電系には適しているようです。耐久性にも期待出来そうです。
 
 
 
 
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