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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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ワンオフアルミタンク製作工程

2020-07-01
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 ワンオフ製作のアルミタンクですが、DRZのお客様が遠方の方だったことで、はじめにお電話で当店の製作するタンクの特徴や製作方法などの説明をしましたが、分かりずらいものだったのではなかったかと感じました。
 当店のタンク製作方法は、ワンオフ製作を出来るだけ簡潔な工程で行うことに特化して考え出した工法です。本来(他工房)の工法とは異なり、ある意味で邪道?とも言えるものです。これまでは、県内の方のご依頼だったので、都度説明していましたが、説明だけでは理解しずらいものだろうと思います。これまで詳しい製作過程は紹介しないでいましたが、ここで少し解説したいと思います。
 
 画像1:まず、車体フレームに対してベースとなる内板を作ります。このDRZでは剛性UPとガソリンの急激な前後移動を抑えるための仕切り板を取り付けています。
 
 画像2:外板の中から基準となる面から組み立てるように貼り合わせていきます。基準となる部分はこの場合はシートの当たる背面とキャップの付けられる上面です。あとは、デザインを考えながら各面をつくります。この1面から2面分位を1枚板で作り上げていくのが当店の特徴で、徐々に組み上げていくため型が無くてもタンク製作が可能になっていすます。丸みのあるデザインでは面の取り方を工夫しながら、叩き出しで曲面を作ります。
 
 画像3:外板を組み上げる工程では内板とは仮付けだけで、底板を除く外板を全て貼り合わせ本溶接をしたのちに取外し内側からも溶接を施します。角の小さい丸みを作りつつ外面の溶接痕を削っても、内側の溶接ビードの盛りが骨格の役割も果たし強度が保たれています。 
 
 画像4:タンクキャップ受け部を作り、形の出来上がった外板に取付けます。そののち、削りの終えた外板と内板を合体しつつ、底板を作って貼り合わせ一体として溶接して本体が出来上がります。本体に各部のフィッティング部材を位置合わせに留意して取付けていき完成します。
 
 この製作方法によって型を用いずにタンクを製作しています。この工法では、溶接箇所が増えることと内側からの溶接で歪みが起こりやすく補正を必要としたり、曲面同士の突き合わせが難しいなどのデメリットがあります。そのため複雑な形状や丸みの大きな形状では、難易度が高く、現在の技量では製作が困難なものがありますが、今後も技術の向上に励み、いろいろなものを製作したいと思います。
 
※概算の製作費は、大きさや形状によりますが、おおよそ15~30万円程度になります。特に形状により製作工程を変えているため製作費への影響は大きく、また正確な見積りが困難で見積りからの変動もございます。
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