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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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FCRキャブレター換装・XS650spl

2021-06-27
①FCR35キャブレター
②ラムエア製フィルター&オイルキャッチタンク
③JB製スロットルKIT&薄型スイッチ
④エンジン始動動画
 5~6月にかけて、FCRキャブレター換装をしたのは、XS650spl(´78年型)です。旧車でもZ系など4気筒エンジンではよく行うカスタマイズですが、並列2気筒エンジンの旧車で行うのは、初めて?です。

 まずは、XS650splですが、少しマイナー?なバイクですので、その年代の方でも覚えの無い方もあるかもしれません。「spl」は当時のヤマハがアメリカンスタイルの派生モデルの総称として使っていた名称です。ベースとなったのは、ヤマハ初の4stエンジン車として1970年に発売した「650XS-1」を起源とする「TX650」(SOHC/2バルブ/180゜クランク2気筒)です。XS-1は仕様変更につれてXS650~TX650と車名を変えていきます。シリンダー前傾角を変更されたフルモデルチェンジもありましたが、ポイント点火方式(進角は遠心ガバナーによる機械式)を含めて、根本的な基本設計はあまり変わらないようで、エンジン関係は「´60年代」風な作りと言えそうです。          
※この車両は、以前のオーナーの手によって、そのアメリカンスタイルの「spl」をロードスポーツ風にカスタマイズされていたようです。

 点火系のトラブルから起こっていたエンジン不調(失火)を修理したものの、燃料系にも不具合がありキャブレターをいったんオーバーホール(社外品を多用)しました。                 
 「XS650spl」では、乗りやすさ(扱いやすさ)を優先して、キャブレターはCVタイプ(負圧式スロットルバルブ)となっていましたが、純正部品の供給も少なくなった現状では、完調なキャブレターにするには足らない部品もあり、FCRキャブレター換装に踏み切ることになりました。
 JB-POWER(ビトーR&D)には、XS-1~TX650用(こちらは、直引きスロットルバルブのVMキャブレター)にKITがラインナップされていたので、その中の35mm径FCRキャブレターを選択しました。このKITは連結式ではなく、1気筒分単独のためそれぞれがスロットルケーブルで開閉されなければならず、分配式ケーブルスロットルKITも併せてJB製を使用しています。差込口径の違いがあるので、インシュレーターもXS-1用に換装(社外品)しています。

 エアフィルターラム・エア製を採用しオイルキャッチタンクワンオフ製作(スペースがあまり無く、かなりの薄型)しました。
 排気系はエキゾーストパイプは純正のままでしたが、マフラー(サイレンサー)はアメリカンバイクによくみられるようなタイプ(排気効率は?マークです)に替えられていました。ポイント点火方式と共に、FCRキャブレターのパフォーマンスにバランスするのか?(はたまたバランスさせてパフォーマンスを発揮出来るのか?)不安要素が有りましたが、慎重に燃調セッティングを進めました。

 燃調が合ってくると、FCRキャブレターらしいレスポンスの良さが発揮されるようになりました。(④動画添付)走行テストでも、少しラフかなと思うスロットルワークでも、しっかりとエンジンはレスポンスして力強く加速出来るようになり、高回転域でのパワーの伸びも良好になりました。かなりの低回転域でも一定走行可能で、日常使いからワインディング路のライディングまで使える仕上がりになったと思います。※スポーツライディングには車体性能が低いため無理は禁物ですが、リヤショックアブソーバーがオーリンズに換装されているので、少しは対応出来ているようです。

 点火時期制御の問題など不安要素もありましたが、エンジン本体の設計が程良く高性能を狙って(当時として)いたのが、うまくFCRキャブレターとマッチしてくれたのではないでしょうか(?)今後、排気系点火系(フルトランジスター点火式など)をレベルアップすれば、更に高いパフォーマンスが得られると思われ楽しみです。※オーナーさん次第ですが。
 また、純正部品は少なくなっているものの、意外(?)に多種の社外品(XS系用=クォリティは不明)が販売されていたのは、良い発見でした。
  
 
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