本文へ移動

Customize

パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

RSS(別ウィンドウで開きます) 

油温管理✙

2021-12-18
①オイルタンク保温材
②出発直前
③20km走行直後
④ワイヤーケーブル
 11月下旬から急速に寒くなって、空冷エンジンにとってはオーバークールになりそうな季節になりました。山間部のワインディング路では、未明に降りた夜露が日中になっても乾かなくなってしまいました。路面温度も低く、とても「頑張って」走ることはできないものの、エンジンだけでも「完調」であれば「気持ち良く」走れるのではないかと想像しました。そこで、空冷SRでエンジン温度(油温・シリンダー温度)の適正化が出来ないかと、その方策を考えることにしました。

 10月までの計測結果から、手始めに通常走行では低すぎる(外気温25でも70台)「油温対策」を考えてみました。SRはドライサンプ(エンジンオイルを別体オイルタンクに貯めて循環させる)式で、メインフレームがオイルタンクとなっています。フューエルタンクが被さっているとは言え、走行風は当たっているはずです。オイルタンク(フレーム)を走行風が当たらないようにしつつ、油温が上がってきたところで保温するように、断熱材を巻いてみました。貼付け式の断熱グラスウールと巻き付け式のグラスウールを組み合わせています。まずは、この「防風保温効果」がどれくらいあるのか?試してみることにします。

 外気温13℃位(夕刻・晴天)の中、テストに出かけました。シリンダー温度61℃まで暖機運転(画像②)したものの、油温は28℃までしか上がってませんが、この段階で出発して20km程走らせてみました。エンジン回転はおおむね3~4000rpmkmも走ると、シリンダー温度は70℃近くに上昇しましたが、油温は低温の走行風の影響からか、なかなか上がって来ません。途中少しだけ5~6000rpmまで回転を上げても、走行中の油温は50℃を僅かに超えた程度まででした。

 走行直後(画像④)には、シリンダー温度89℃・油温66℃を示していますが、これは帰店直前の2回の信号待ちで上がったものです。走行中のシリンダー温度は、70℃前後を行ったり来たりといったところでした。やはり停車時間が長くなると、油温を上げられるもののシリンダー温度が急上昇するので、こちらはオーバーヒートの恐れが出てきます。上手く停車時間を調節出来れば、油温を上げられそうですが、なかなか適正範囲にするのは難しいようです。

 エンジン停止後の温度降下をみても、結果として、油温の「保温効果」は多少有りそうでも、防風による暖まりを速くする効果は、ほぼ有りませんでした。今後は「防風効果」を高める策を考えてみます。

✙其の二
 エキゾーストマフラーの「脱落防止策」として辿り着いた「ステンレス製ワイヤーケーブル」ですが、さらに進めてエキゾーストパイプの保護(振動対策)に役立てないかと思い、試していました。
 脱落防止としては、ほぼテンションを掛けないようにしていたところを、左右のアンダーフレームからエキゾーストパイプに取り付けたステンレスバンドに向けて、1.5mmワイヤーケーブルを一周回して通しています。中間部を絞って、両側から軽くテンションが掛かる程度にしてみました。手でエキパイを振ってみると、それなりに引っ張られて抵抗があるのが分かります。

 エンジンを始動すると、アイドリング(低回転)近辺におけるエキゾーストパイプの振れが、かなり抑えられるようになって、明らかに振幅が「小さくなっていました。SRなどのビッグシングルの振動は、低回転域では低周波の大きな振れ幅、高回転域になると高周波・小さな振れ幅に変化します。このワイヤーケーブルを応用した「振動対策」は、少なくとも低回転付近のエキゾーストパイプの保護には有効だったようです。何度か走行していますが、まだ切断されずにいますので、耐久性も期待できそうです。
 
 
TOPへ戻る