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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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スタック製メーター装着・Z1-R

2022-03-26
①メーター&仮インジケーター
②アッパーパネル&スタック製メーター(3種)
③マウントブラケット&純正スピードメーター
④マウントブラケット
⑤ブラケット裏
⑥メーター用サブハーネス
 「メーターパネル」が作れますか?とのお問い合わせをいただき、当初、一枚板の物(当店でよく製作するような)を想像しました。お話をうかがうと、ご依頼の車両はZ1-R(Ⅰ)で、「スタック製メーターを取り付けられるようにしたいということでした。
 Z1-Rの純正メーターは、4連(手前=スピード・タコ/奥=フューエル・ボルト)メーターになっていて、スピードメーターを除いてスタック製メーターに換装する構想を持っておられました。スタック製メーターは仕入れることは可能だったものの、実際に扱ったことが無かったため、サイズや取付方法など分からない状況では、どのような物にすれば良いのか考えようもなく、ごく大まかな見積りしか出せませんでした。ただ可能であることだけはお伝えして検討していただいたところ、それでも正式に取り掛かることになりました。

 メーターの入荷までに純正メーターの取付状態を確認しておくと、ダッシュボードのようにに見えるインナーカウルは、ただ上から「かぶって」いるだけの物(レンズやケースカバーでもない)でした。それぞれ独立したメーターは、下にある鉄製マウントブラケット(かなり重い)に取付られていました。ブラケットのメーター取付面は全て同じ高さで、ボルト・フューエルメーターの高さが低い(小さい)のを利用して、タコ・スピードメーターとは段違いにしてあるようでした。ブラケットは、トップブリッジに2ヶ所と左右ヘッドライトステーに各1ヶ所の4点で、ラバーマウントを介して支える構造です。
 メーター周り(メインスイッチ・インジケーター含む)の配列取付方法を確認して、あとはスタック製メーターの入荷を待って設計を進めることにしました。

 スタック製メーターが入荷したところで現物を確認すると、メインとなるタコメーター(クラブマンST200)は純正スピードメーターに比べて一回り小さい(直径・高さ共)サイズです。フューエルメーターボルトメーターは純正メーターとほぼ同じくらいの大きさでしたが、ボディはプラスティック製で強度は低い(軽量)物でした。タコメーターを含めて底部にスタッドボルトを備えているものの、本体を支えることは出来そうになく、パネルを「挟んで」固定する基本設計となっているようです
 そこで、スタック製メーター3種はアッパーパネル(平面)に、純正スピードメーターはブラケット側に取り付けて合体させて、全メーターが「平面状」に見えるようにする方式が考えられました。変則的になるため少し複雑になりコストが掛かりますが、この方式を提案したところ了解していただきました。※スピードメーターをスタック製に揃えれば、もう少しシンプルな物に出来ますが、日本代理店での販売はありませんでした。また、純正のような段違いの配列も可能ですが、こちらはコストがアップします。

 配列は平面状にすることにしましたが、各メーターとメインスイッチの配置(中心点)は、純正と同様になるように採寸して設計しました。スタック製メーターは各々パネルを挟んで固定(付属品使用)するため、そこでの振動対策が出来ないため、アッパーパネルをブラケット側でラバーマウント(3ヶ所)としました。※ブラケット自体がラバーマウントとなっていますが、念のため2重の振動対策にしておきました。スピードメーターは純正と同様のマウント方式(画像④)を踏襲したため、アッパーパネルの穴から覗いている形となります。アッパーパネルに直接取り付けられたスタック製メーターと同じ高さになるように、カラーの長さで調節して合体させています。

 各メーターの配線は個々に車両のハーネスに割り入って接続すると、ごちゃごちゃするのと整備性が非常に悪くなるため、メインハーネスのカプラーに接続出来る「サブハーネス」(画像⑤=ボルト・フューエルメーター用ヒューズ付き)をまとめて製作しました。スピードメーターの照明球のソケットハーネスは純正から切り取って再使用して、他のメーターと共にサブハーネスに対してカプラー接続としました。
 インジケーター(ニュートラル・ハイビーム・ウィンカー・オイル)は純正を移植出来ればと考えていましたが、インナーカウルに接着されているようで、移植は不可能でした。そこで、「小型ボックスタイプ」の物を貼り付ける予定でしたが、欠品中で入荷に時間がかかることから、当店の所有していたFTR用インジケーターKITを利用して、仮り合わせをして使っていただくことになりました。※ニュートラルとウィンカーのみ作動

アッパーメーターパネルマウントブラケットは、後ほどワンオフパーツ作品集にも掲載する予定です。


 
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