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カスタマイズについて

 パドックⅢでは、豊富なレース活動で得た経験を元に、その知識と技術を傾注して、お客様のご要望に最適なカスタマイズとなるように取り組んでいます。
 また、走行性能に限らず、安全性能や環境性能・保安基準などを含めた取組みで、安心してお乗りいただけるバイク作りを目指しています。

パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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操作系編Ⅱ

2016-06-25
 前・後編に分かれてしまいましたが、操作系カスタマイズ後編の、ご報告です。こちらは、エンジン出力の(駆動力)の操作をする、スロットル系です。
 
 アクティブ製・ハイスロットルKITを装着しました。ストリートでの必要性は、まったく感じませんが、サーキット走行の際には、換える方が良いかなと思いました。スロットルの角度を小さくしたいと言う事よりも、全開までの時間短縮(より素速く)が目的です。
 RC390のパワー(40馬力程度)だと、サーキットに於けるスピード領域では、コーナーの立ち上りで、スロットルを開けていく感じではなく、出来るだけ速く全開にして、パワーが出てくるのを待つ・・ぐらいの 、スロットルワークが必要になりました。そこで、より速く全開に到達させる為の選択です。
 はっきり言って、角度が小さくなる程、エンジンの制御(コントロール性)は難しくなるので、通常のスポーツ系バイクのスロットル角度(70~80度)であれば、不必要でしょうし、特にBIGバイクなどのハイパワーモデルでは、角度の設定には、十分な配慮が必要になります。(ハイパワー車の方はお気をつけ下さい。 RC390の場合もストリートではスロットルワークに気をつけねば!!)
 
 ところで、アクティブ製スロットルKITに、車種専用品がラインナップされていたのですが、ケーブルは、純正品を使用するように設定されていました。すでにハンドルをトップブリッジ下にセットし、カウリングとのクリアランスが、無くなっている当店のRCでは、キットの装着時には、ケーブル取廻しの変更(ケーブル上前廻し)を予定していました。しかし、ケーブルの長さが足らず、かなり困難になりました。一度、完全に取外した上で、ようやく見つけた取廻しが、トップブリッジに開けられた穴を通すルートでした。さほど、摩擦も無く、ケーブルに無理な曲がりも起こらない、取廻しにすることが出来ました。
 
 スロットルホルダーがKITになったことで、当然、右側ハンドルスイッチは、スイッチ単体のものにします。アクティブ製にもラインナップされていましたが、ホンダ純正の中古品を持っていたので、配線(カプラー)の加工をして、使用しました。
 さらに、ZETA製クラッチレバーKITにしたことで、左側スイッチも変更しなければ、なりませんでした。RC390のスイッチBOXは、国産車に比べ幅広のため、レバーの逃げ(曲がり)の中に納まらず、ハンドルバーまで握りきれなくなったのでした。そこで、カワサキ車の純正品(新品)を流用して、これも配線加工の上、換装しています。
 
※思わぬ手間が掛かってしまいましたが、ハイスロットルKITもグリップラバーは、以前より馴染みのもの(スーパーバイクグリップ)になりましたし、レバーの位置・レバー比(クラッチ)など、自分の手に馴染んだ調整に出来るようになり、バイクとの一体感が高まったように感じます。
 
 

操作系編Ⅰ

2016-06-06
 機能パーツの仕様が、かなりレベルアップされ、ライディングに集中できるようになってきました。これからは、それぞれのセッティングの煮詰めに入って行きます。その前に、操作系パーツのカスタマイズを施しました。
 
 性能を安定して発揮できるようになるまではと、気になっていたものの、先送りしていました。本来、操作系のパーツは、ライダー(自分)の意思を、バイクに伝える役目をしている重要なパーツですから、真っ先に自分に合わせる必要があるのですが、力を発揮するべき機能部分の仕様・性能が定まらないと、無駄になってしまう可能性が有り、後回しにしていたのです。
 
 今回のカスタマイズで、最も重要で、且つ、最も悩んだのが、ブレーキレバーです。純正のレバーはかなり遠目で、レバーを握った状態だとスロットル操作がやり難いものでした。そもそもは、マスターシリンダーを、ラジアルタイプ(ブレンボ製)に換装したかったのですが、いずれはダブルディスク化もしたいと考えているので、その時に換装することにして、レバーのみアジャスト式に換えることに決定しました。KTM純正オプションが発売されていましたが、少々価格がお高いのが難点(スペアも必要)で、他社の製品を見つけるのに苦労しました。(あまり作られていないようです)
 
 ようやく見つけたのがZETA製です。以前から、クラッチレバーKIT(ケーブル式)は当店のSRにも使用していたのに、レバーのみの製品が有ることに気付きませんでした。ブレーキレバークラッチレバーKITを、お揃いでZETA製に換装です。〔ピボットパーチCPシリーズ
 
 ピボットパーチシリーズは、元々オフロード車用のレバーKITとして販売されていて、レバー位置の調整はネジ式で、ワンタッチでは出来ませんが、周辺に干渉しにくいスッキリしたデザインと、短めの長さが、個人的に好みです。なかでも、CPシリーズは、ハンドルスイッチを回避した曲がりが特徴で、この曲がりがパワーレバー状になり、握り具合が良くなっています。(公道用向けにもおすすめです)
 
 このカスタマイズで、ブレーキレバーが握りやすくなったばかりでなく、力の入れ具合や、伝わり具合明瞭になり、確実に乗りやすく感じます。クラッチ側に関しては、レバー比の変更(2種類)も可能で、更に自分の感覚に合わせることが出来ました。やはり、操作系は重要なのでした。
 
 画像でお気付きでしょうが、その他の操作系は、後日、報告いたします。

オリジナルフルエキゾーストマフラー

2016-05-10
 RC390を購入した当初、純正エキゾーストマフラーの取廻しを視て、オリジナルで作るならどんなレイアウトのものが良いか考えていました。
 純正のレイアウトは、エキゾーストパイプセミアップタイプでシリンダー左側を通りクランクケース後部上でマフラー本体に接続し、そこから下向きに曲がりスイングアームの空いたスペースマフラー(サイレンサー)を収め、アンダーカウルよりテールエンドパイプを出しています。シリンダーとフレームの間の、狭い隙間を通すため、エキパイには逃げの為の窪み2箇所有りました。
 
 パイプ径の選定や取廻しの自由度を考慮して、通常のロードバイクのような、下廻しのレイアウトも考えましたが、エンジン搭載位置がかなり低い上、車体(サスペンション)のセッティングによって、更に低くなると思われ、やはり、エキパイは純正と同じセミアップタイプに決定しました。そうなると、ここまで高い位置を通して来たのなら、そのまま、リヤフレームに沿って取廻すレイアウトが、シンプルで望ましいのではないかと、センターアップタイプにすることにしました。
 
 純正と、ほぼ同じ取廻しになったとは言え、42.7mm径に拡大したエキパイでも窪みは付けたくないので、かなりギリギリを通さなければなりませんでした。クランクケース後部上(この位置も純正とほぼ同じ)でリヤ側に連結した後、60.5mm径へとテーパー状拡大し、リヤショックを迂回して、リヤフレーム中心線に沿ってシート下部にサイレンサーを配置しています。取付スペースの問題で、サイレンサーの製作をしなければ、ならなくなりました。(詳しくはワンオフパーツのページで)
 純正エキゾーストのサイズから割り出したパイプ径の設定が、SRのレース用マフラーではポピュラーなサイズと同じになりました。
 1作目のサイレンサーを装着して、音量を測定してみると、かなりの音量(測定は法基準に沿って)となり、こちらは、サーキット専用としました。つづいて、2作目のサイレンサーでは、そこそこ(?)まで落とせたので、これに、さらに消音対策を施して、少しはストリートでもテストしてみようとテールランプ類移設もしておきました。(トレリスフレームのデザインを意識して製作しました)
 
 とりあえず、ノーセッティングの状態でも、低中回転でのトルクアップ(下限3500rpm)と、回転の上がりの良さはうかがえました。
 本領発揮はサーキットまでお預けですが、セッティングを煮詰めて、どこまでいけるか楽しみです。

Y様号 変身中!!

2016-04-14
 当店の車両で施したカスタマイズの、試作やテストで得た結果を含めて、オフシーズンの間にまとめて仕様変更となりました。
 主に走行性能のレベルアップを目指したメニューに絞っていますが、
走る曲がる止まる』という3要素に対して、バランスの良いレベルアップを図っています。
 
 1:アクラポヴィッチ製マフラー(スリップオンタイプ)
  マフラーブラケットはステップホルダーのカラーを兼ねるのでアルミ7N01でワンオフ製作し、
      定番のアクラポヴィッチで確実なパワーUPを狙います。当店オリジナルは結果が出るまで
  時間が掛かるのでお客様には確実さを優先していただきました。(比較もしていきたいので)
  吸気系は制御系を含み走行の結果次第として控えました。
  ※実際に走行してみましたが、全域でパワーが増しており、特に低中回転での
   トルクUPが目覚しく加速が良い上、純正よりも格段に乗りやすくなっていました。
    (まだセッティングの余地も感じられましたが)
 
 2:ナイトロン製リヤショックアブソーバー
  ラインナップにも加わりましたが、当店号でのデータに沿って製作していただきました。
  バネレートは1ランク下げました。(サーキットでは良い結果でしたが、ワインディングでは
  跳ね気味でしたので)
 3:クラフトマン製フロントフォークイニシャルアジャスター
  調整機能の全く無い車両ですので、せめてイニシャルアジャスターだけでもと思い、
  探したところ、390デューク用に販売されているのを見つけました。確認をすると
  使用可能ということで取り寄せましたが、調整範囲が0~+15mmになってしまうので、
  更に加工を施し、-3~+12mmにしておきました。(少し弱めたかったので)同時に
  油面とフォーク突出量を調整しています。
 4:FRPレーシングシート&フェンダーレスkit
  シート座面の形状と程好い硬さは大事です。各ランプの視認性も向上させています。
 5:ハイパープロ製ステアリングダンパー
    設計のずれを補正しました。
 
 6:ダイレクト配管ブレーキホース(ABSユニット不通過)
 7:ガルファー製320mmディスクkit+エンドレス製パッドの組合せ
 
 今回は以上のメニューとなり、これでサーキットでも楽しめる仕様になってます。
あとは、セットアップ次第です。(そこが肝です)

ステアリングダンパー装着

2016-03-19
 いろいろなサスペンションのセッティングをする上で、やはりステアリングダンパーが無いとフロントタイヤが振られるようになると心配なので、ダンパーを装着しておきました。
 
 KITは販売されていませんので(おそらく?)、どこに装着できるのか?カウルを付けたり外したりしながら、場所を探りました。冷却系の強化をした際にラジエターシュラウド(ガード)を外していたので、とりあえず取付けの可能そうな所を見つけることができ、フレーム側はラジエター上部にボディクランプをロングナットを使って取付け、フロントフォーク側はアンダーブラケット(ステム)下部に、ステーを介して取付ける仕様にしました。
 
 ステーを製作したのですが、フロントフォークも外さずに採寸したので、正確に計測できない箇所も有り目測で出した寸法で製作したものですから、フォークに干渉した部分を削ることになってしまいました。強度には問題の無い部分だったので、作り直す必要は無く、加工して使用します。
 
 装着してみると、カウリングへの干渉をすることも無く動作することが確認でき、これで安心して車高の変更を試せるようになりました。当面、もう少しフロントを下げたセッティングにしてみようと思っています。
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