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カスタマイズ事例

番外編(エンジンスターター)

 ホンダ製スクーター(トゥデイ)のエンジンユニットを使用して製作したエンジンスターターですので、カスタマイズ番外編として掲載しました。
 現在ではモトGP等でもお馴染みになっているエンジンスターターですが、4stレーシングマシン(セルモーターの付いていない)のエンジン始動に使用するだけでは無く、トラブルでエンジンが掛からない場合の故障診断にも役立ちます。
 5~6年前に製作していたのですが、あまり使用していない時期があり、エンジンを他の車両の修理に使ってしまいエンジンの無い状態だったのですが、最近、多少修理をすれば使用可能なエンジンを入手したので復活させました。
 
 以前、使用していた際には、トゥデイの純正ホイールにハイグリップタイヤを使っていたのですが、細くてプロファイルの丸いタイヤでは、正確に中心に押し当てないとタイヤがずれてしまい使い難かったので、改良することにしました。レーシングカート用のタイヤ・ホイールが望ましかったのですが、フィッティングが難しそうでしたので、ホンダ・ジャイロX(3輪)のリヤホイールを流用しました。
 トゥデイのホイールのハブ部分とジャイロのホイールのリム部分を合体させています。タイヤは低温でのグリップの良いスタッドレスタイヤにしてみました。(雪国ならでは)
 ちなみに、ヘッドライトも装備して、夜間の屋外での使用時も便利です。(大部分しゃれですが)
 
※2019年2月仕様変更
 上記の仕様で、2サイクル車やライトチューンのSR400などの、エンジン始動に時折使用していましたが、当店のデモカーSRに使ったところ、タイヤが滑ってしまい始動出来ませんでした。2018年末にかけて、ようやくビッグフィン仕様シリンダーヘッドの燃焼室加工が出来上がり、カムシャフトも変更して組直したので使ってみたのですが、高圧縮なシングルエンジンの抵抗には、グリップ力が足らなくなったようです。そこで以前に断念していた、レーシングカート用タイヤ・ホイールの装着を、真剣に考えることにしました。
 
 とりあえず、装着出来そうなのは、幅の狭いフロントホイールでベアリング内蔵ではないタイプだと考えられるので、中古品を入手しました。4.5インチ幅で径が5インチ(最も標準的なもののようです)のホイールで、前回加工したホイールハブがぎりぎり内側に入ることが判りました。あとはジャイロ用よりは複雑な形状になるものの、アタッチメントを製作してカート用タイヤが装着可能になりました。若干、本体フレームに干渉する部分を加工して完成です。
 
 この仕様を試したところ、ギヤを3速にしても、しっかり滑らずに回すことが出来、エンジンを始動することが出来ました。今回のSRのように、エンジンの仕様が変わった場合、キャブレターの燃調にズレが生じて始動性も悪くなってしまいます。燃調の調整(キャブセッティング)は、燃焼状態を判断して行うものなので、多少不調な状況でもエンジンを始動してしまえる、エンジンスターターは重宝します
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