本文へ移動

Customize

カスタマイズ事例

パドックⅢRZ250
  • ノンカウル仕様
  • RZRエンジン/サブフレーム
  • ハーフカウリング仕様
  • ハーフカウリング仕様

パドックⅢRZ250
 当店の2代目RZ250ベースカスタム車です。初代では定番と言える後方廃棄TZR250(3MA)の前後足周り換装を施し、前17/後18インチとしてラジアルタイヤのグリップ力と特性を味わえるようにした車両でした。フレームにはボトムリンク式のリヤ足周りに対応する加工とグリップ力向上に適応させるための補強を入れていました。ラジアルタイヤとバンク角増加の効果で安心感は上がりましたが、ホイールベースが伸びてしまったことと、リヤ18インチの影響から、そのハンドリングは少しシャープな運動性に欠けたものでした。また、フレームの剛性も足りてなかったようで、しっかりとはタイヤの特性を活かせていませんでした。定番ではあったものの満足できず、リヤ17インチホイールへの変更ホイールベースの短縮・更なる剛性UPを目指しさらに手を加えるにしました。
 
 前後17インチの特性を出来る限りRZのフレームベースで設定するために、フレーム自体のディメンションを変更しようと考えると、既に手を入れてあるものを作り直すのはかえってたいへんなので、新たなフレームから作ることにしたのが2代目の車体です。
 ヘッドパイプをピボットを基点に約30mm後方・下方に移設させるとともにキャスター角を立てる(0G=22.5°)ように付け直し、メインパイプのピボット間の幅を広げて捻じれ剛性を上げるとともに、ワイドなTZRスイングアームを無加工(ピボット部)で装着できるようにしました。フレームピボット部はコの字ガセット式として補強し、その他にも補強部材を入れ出来るだけ各部の剛性を上げるように加工して試作しました。
 スイングアームも新たに用意したもの(3MA=TZR)を、スタビライザーを上部にボックス形状になるように新設し、実質的なスイングアーム長を短くするため、アクスル保持部を加工して、ホイールベース短縮化を実現するようにしてあります。
 
 試走を繰り返し、補強を加えたり、サブフレームを追加するなど、試行錯誤をしながら改良を施しこの形になりました。(その中には無駄だったものもありますが)
 
カスタマイズ仕様
※車体
フロントフォーク:RGV-γ250(倒立41mm)+0.75kg/mmスプリング
ホイール:TZ250(F=3.50-17/R=5.25-17)
タイヤ:ピレリ ディアブロ・スーパーコルサ
F=120/70R17 R=160/60R17
フロントブレーキ:ブレンボ ラジアル19mmマスターシリンダー
キャスティング4Pキャリパー
リヤブレーキ:ブレンボ キャスティング2Pキャリパー
※リジットマウント式(トルクロッドをスイングアームに接続)
ポジション
①ハンドル:~00RS250用セパレートハンドル
②ステップ:タンクのショート化に合わせたワンオフプレート
※ステップバー・ペダル類はバトルファクトリー製を使用
※エンジン関連
RZ-R250(29L)=YPVS(排気バルブ)付きのエンジンに換装しチューンアップ
①ポート加工(排気バルブを含めタイミング変更・面積拡大)
②RZ-R350リードバルブベースにボイセンリード
③上記に合わせてシリンダー側取付部を肉盛りの上拡大
④RZ-R350用オイルポンプ(ドライブギヤ含む)      
※吸排気関連
キャブレター:ミクニ製TMX30(パワージェット付フラットバルブ)
エキゾースト:SP忠男製RZ-R350用スーパージャッカルチャンバー
※たいこ部を車体中央に寄せ、後端に向け角度を付けた曲がり加工を加えバンク角確保
※外装関連
●98~02TZ250用FRPシート+作り変えが容易な別体式シートレール
●ワンオフ製作アルミフューエルタンク(ショートタイプ)
●カウリング仕様:95RS250用アッパーカウル   
※電装関連
●NGKパワーケーブル+DENSOイリジウムプラグ
●デジタルスピードメーター+電気式アナログタコメーター+デジタルテンプメーター
●バトルファクトリー製クイックシフター
●レース用カウリングに合わせて設置した内臓式ヘッドライト
※ノンカウル仕様でもそのまま使用し、ウィンカーランプ類もフレームマウントに設置
※その他
●オイルタンク・バッテリーケース・ラジエターリザーバタンク/ガソリンキャッチテンク
※連結式としてアルミ材でワンオフ製作 
 
2000年から数年かけて、色々な仕様変更や試行錯誤をしながら仕上げていきました。フレームに大幅に手を加えたカスタマイズを始めた最初の一台で、アルミタンクをはじめ色々なワンオフパーツの製作をしながら技術の研鑽をした車両です。その後のオリジナルフレームを製作するきっかけにもなりました。
 
 
                    
 
               
 
 
TOPへ戻る