カスタマイズ テスト報告
SRサブフレーム
フロント(ヘッドパイプ)周りの「剛性」を上げたいと製作したサブフレームですが、その効果には期待はしていたものの少しは役に立ってくれればといった程度でした。PDブラケットの検証を終えた後、サブフレームを装着し直して(パフォーマンスダンパーは装着したまま)テスト走行に出かけました。燃調セッティングの途上のため、いくぶんパワーの出方が最良とは言えないものの、車体にラフに負荷を掛けるといった意味では良いテストになったと思います。
その効果は走り始めて間もなく実感出来ました。交差点を左折(小回り)した際にフロント周りのダイレクトな追従性を感じられ、剛性が高まっているのを確信しました。後はどの程度の高負荷まで行けるか期待が高まりつつワインディングに向かいました。徐々にペースを上げて負荷を掛けていくと、喜ばしい結果を得られました。
最も良くなっていたのは、ブレーキングでの安定性です。直立した状態での減速においてもコーナー進入への少し車体が傾いた状態でも、フロント周りは格段にしっかりとしていました。フロントブレーキを残しつつバンキングしていっても、これまで感じていた「ヨレ」は、ごく小さくなっていてサブフレームの効果で、ネジレ剛性も増しているのを感じました。かなりハードなブレーキングでも安定性の高まりは確認されたので、縦剛性の向上に最も効果が有ったのだと思います。サーキットレベルの負荷ではないとは言え、コーナー進入へのアプローチに安心感が増して、気持ち良く走れるようになり、その効果は満足のいくもので正直言って期待以上でした。
コーナー立ち上がりにおいては、ピボット周りの剛性に全く関与していないようでこれまでと変わりは無いようですが、パフォーマンスダンパー+ワンオフ製作ブラケットの効果で「ヨレ」の収束は速くなっているので、全体の流れとして操縦安定性は1ランク以上アップした印象です。
ちなみに、サブフレームを装着したことによるパフォーマンスダンパーへの影響は、安定感を感じる速度域が広がったようです。ハンドルなどに感じる振動(ビビり)も全体に更に小さくなって、高回転まで使って走っていても手が痺れなくなりました。(最も振動の消えるのは約3500~4500rpm)
※2021年5月掲載