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One Off Parts

ワンオフパーツ作品集

フューエルサブタンク

フューエルサブタンク
 これまでにも、何人かのお客様のご相談では出していたアイディアでしたが、実際に実行したのは初めてとなる燃料のサブタンクを製作しました。主にタンク容量の小さいオフロード系の車種の方でツーリングに出かけるとガソリン残量が気掛かりだけど、予備に携行缶をバッグにいれるのは不安なのでどうにかならないか?というご相談に対して頑丈なリヤキャリア(ガードを兼ねる)にサブタンクを収納するように設置する方法を提案していました。(それなりの費用が必要になり実現には至りませんでした。)
 
 今回、製作したのはワンオフアルミタンクを製作したお客様で、当初、近場のワインディングを走られれば良いということだったので、容量の事は考えずライディングに特化した物(ショート・スリム・コンパクト)にデザインしてしまい、容量が約14Lとかなり少なめになってしまいました。(少しやり過ぎましたか?)実際にシーズン中には、ワインディングを堪能した後、プチツーリングを兼ねて周辺のルートを散策しながら帰りたいのに、残量に余裕が無く心配で困ると言われてしまいました。
 
 そこで容量拡大策となったのです。元々レースタイプのシートカウルにしていましたので、その内側には空間が在り、そこに設置するサブタンクを追加することになりました。シートカウル内に収まるサブタンクなので造形自体はあまり凝った物ではないのですが、シートカウルの脱着が出来なければならず、そのサイズ(寸法)は簡単には割り出せず、一度作った物をカットしていき、最終的にきちんと収まるように貼り直す方法で製作しました。その結果、サブタンクの上端はメインタンクよりわずかに高いだけなのでフューエルキャップは必要なく、また、下端のホース取出口はキャブレターより高いのでポンプも必要ありませんでした。全容量3.9L、通常(平坦地)では約3.5Lの燃料が入ります。
 
 配管はメインタンクとキャブレターの間で分配しサブタンク側にフューエルコックを設けています。給油はこのコックを開いた後メインタンクに満タンまで給油します。サブタンクへは自然に高低差の無い同じ液面まで流れていきます。(ホースやコックの抵抗で少し時間が掛かりますが)その後コックを閉めればサブタンクに入ったガソリンを予備として蓄えておく事ができます。また、サブタンクを満タンにしたい場合には車両の前側を高くすれば可能です。サブタンクにはレース用タンクと同じチェックバルフキャッチタンクを取付けていますので、圧力変化やガソリンがあふれ出るのに対応しています。
 
 シートカウルやサブタンク自体の脱着も比較的簡単なので、サーキット走行時には取外して走ることも可能です。
 
追加:シートレール下側をスッキリ見える為のアンダーカード(フェンダー)を要望されたので、
    アルミ製のガード(下面から側面)を製作しました。
    傷が付き難いようにチタン板を更に貼り付けています。
      (これもご要望です。チタンらしくポリッシュ仕上げ焼色を着けました。)
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