ワンオフパーツ作品集
アルミタンクⅢ(SR)
アルミタンクⅢ(SR)
まさか?このバイクのワンオフタンクの依頼は無いだろうと思っていたのですが、半信半疑で伺ったご依頼で製作しました。ヤマハSR用アルミタンクです。
SRと言えばアフターパーツが豊富でアルミタンクも各種販売されています。御本人もBSAタイプのアルミタンクをお持ちでしたが、それでも敢えてワンオフでの製作のご依頼でした。お話を伺うと、まず、ニーグリップの為のエグレ部が実際には脚にフィットせず乗りにくいことと、デザインが物真似であり、SRとしての主張も無くなってしまうということでした。その為、純正タンクに戻されたそうです。
◎ご依頼内容
・エグレ部がきちんとフィットすることをはじめ、更にライディングしやすくなるような形状の
タンクにする
・他にはないオリジナリティの在るデザイン(とりあえずSRらしさは置いておいても可)
・タンク長は純正と同じ(コンチタイプのパイプハンドルなので)
以上のご要望であとはデザインイメージからお任せになりました。
デザインイメージからとは言え、独創的な想像力にはあまり自信が無いので、古めのヤマハのレーシングマシンやスポーツバイクのイメージを取り入れたデザインを提案しました。お気に召したようですぐにご承諾をいただけました。
SRの場合フューエルコックの設置可能な場所は純正と同様の箇所以外は難しく、本来ならばタンク後半が下がったデザインの方が、より燃料を使い切る事ができるのですが、そこはデザインを優先させ前半部を下げ後ろに向け切れ上がるものにしました。エンジンにかぶるように、内側にはヘッドカバーの逃げも設けています。また、フレームを跨ぐ形状の為、右側部分の燃料を出来るだけ使うように、後端部はフレームぎりぎりまで沿わせる2重底にして左右を繋ぎました。
タンクキャップはニュートン製エアロタイプを使用することをご要望されたので、チェックバルブ内蔵のブリーダプラグも取付ける仕様にしています。全容量は未計測ですが15L程度だと思われます。(後ほど確認します)
トップの画像はご希望のシルバーメタリックに塗装したものです。
画像7・8は、当店のSRを使って型合わせをしましたので、最終チェック時に撮影したものです。
お客様が車両に取付けられたら、また撮影させていただくようにお願いしています。
※画像9.10を追加しました。
4月に入り陽気も良くなり、ご来店いただいた際に撮影しました、お客様のSRです。
タンク全容量は 16Lだったようです。
※追記
ワンオフアルミタンク製作工程の解説を、DRZ用タンクを例に紹介しました。
くわしくはこちらで。