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One Off Parts

ワンオフパーツ作品集

ステップキット(500SS)

ステップキット(500SS)
 メーターケースなどをワンオフ製作した500SS用に製作した、ライディングステップキット&フロントスプロケットカバーです。
 
 以前より相談を受けていましたが、市販のステップキットは販売されてない状況で、ワンオフで製作するのも、旧車ゆえに難問がありました。70年代以前の車両では、取り付けに適した場所(しっかりしたネジ穴が必要)があまり無いことや、旧車に不似合いなものになってしまうこと、機械式ドラムブレーキの効きの問題などがあり、ワンオフ製作するのも躊躇されていました。ご相談を受けても、簡単には具体的な返答が出来ない状況でしたが、それでもお任せいただけることになりました。依頼は、出来る限り、フレームや純正部品に加工は施さない方向での製作という一点のみでしたが、プレートタイプは不可能なのは、明らかであり苦慮しました。
 
 ごく自然なライディングポジションを得られるステップバーの位置を特定することから始め、周辺の状況を含め考案したのが、パイプまたは丸棒材を組み合わせる手法でした。フレームへの固定は2箇所(後はマフラー&タンデムステップ取付のボス位置)で、タンデムステップホルダーも兼ねることで、各々の固定用ボスの配置を3次元に結ぶことが出来た上、フレームワークとの違和感の無いルックスにすることが出来たと思います。材質はアルミ7N01材の丸棒を使って、過度な艶のない磨き仕上げとしました。
 
 ステップバーは、質感の向上とキックペダルを避けるため、ヤマハ純正部品を流用し、可倒式としています。各ペダルカワサキ純正部品の流用ですが、リヤブレーキ関連ではピボットシャフトはそのままで使用し、ペダルを短く加工しリンク無しで直接取り付けることにしました。結果、制動力が50%程度まで落ちてしまうので、ブレーキアームを延長加工(約1.5倍)して補いました。(アームのみこの車両の部品を加工)
 
 シフトアームの取付角が変わり、スプロケットカバーと干渉してしまい、これも加工は避け、製作することになりました。シンプルなプレートタイプですが、ドライブチェーン上側のカバーの追加にも対応させています。(要望されれば)
 最後に、キックペダルを踏む際のステップバーの保持の方法に苦心したのですが、ヒールガードの位置・角度を工夫し、利用することで、この問題に対処することが出来ました。(画像7)
 
 2018年3月製作
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