ワンオフパーツ作品集
オイルキャッチタンク
キャブレター換装やリヤフェンダーレス化などの際に、よくワンオフ製作しているのが各種のボックスです。オイルキャッチタンクをはじめ、ラジエターリザーバータンク・バッテリーケースなどですが、元来、メインとなるカスタムメニューから必要となって製作している裏方的なパーツですので、ここまで個別には紹介していませんでした。ゼファー1100のFCRキャブレター換装に伴い、オイルキャッチタンクを製作しましたので、ここで紹介いたします。
ゼファー1100では、バッテリーはリヤフェンダー側にしっかり収まっているので、その前までのエアクリーナーBOXを撤去したスペースに収まる物を作ります。このスペース付近では、利用出来る取付け箇所はフューエルタンク後部マウント部くらいしか無いため、吊り下げ式としてタンクと共締めで固定する取付方法にしています。振動対策と吊り下げのバランスを補うため、タンク下面にウレタンフォームを設置して支えるようにしています。タンク本体の容量を約1.7Lに設定してもスペースに少し余裕があったので小物入れを兼ねた物にしました。工法的に小物入れとキャッチタンクとの境は内角の溶接(隅肉溶接)となり、薄板での難易度は高くなります。今回は全ての板材を2mm厚のアルミ5052材を使っています。
これまでにも、バッテリーケースとキャッチタンクを兼ねた物や、キャッチタンク内に間仕切り(完全密閉しない)を設置して、2次空気供給装置に対応した物などを製作しています。スペースを有効に使うことが出来ることと、取付け強度をはじめから考慮して設計出来ることなどが、ワンオフ製作のメリットです。
アイディアや必要性に応じて今後も色々な小物類も作っていきたいと思います。
※2020年7月製作