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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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ブレンボ製キャリパー換装(ZX14R)

2021-11-27
①Rキャリパー
②Lキャリパー
③ブレーキホース配管
④フレアナットアダプター接続
 ´00年代のスーパースポーツ車から採用され始めた「ラジアルマウントキャリパー」ですが、剛性の高いマウント方式でダイレクトな効き味と安定して制動力を発揮することが出来ることから、近年では倒立フロントフォークとの組み合わせは「定番」となりました。

 ハードブレーキングでも、ひずみが起きない剛性の高さは魅力(特にビッグバイクでは)なのですが、その構成上アキシャルマウント(キャリパー取付ボルトが横向き)方式に比べて大きく「重くなってしまうのが残念な点です。※小排気量車用にコンパクトなキャリパーも出てきています。
 キャリパーやマウント部(キャリパーブラケットを兼ねたアクスルホルダー)は、車体としては「バネ下重量」になりますから、重量増加はサスペンションの働きに対してはマイナス要素となりますし、ハンドリングへの悪影響も少なくはありません。特にOEM(純正採用)タイプのキャスティング(鋳造)製品は、かなりの重量となっていますので、削り出し製品に換装して、キャリパーを「軽量化」するカスタマイズの効果は高い(価格も結構お高いのが難点ですが)ものです。

 この度はZX14Rへの「ブレンボ製CNCキャリパー P4 30/40」の換装です。この製品は、削り出し2ピース4ピストン(ポット)キャリパーとなっています。モノブロック(1ピース)と比べると若干低い(理論的に)ものの、実用的には遜色のない剛性の高さで、軽量化を達成しつつ「ブレンボキャリパー」のタッチを味わえるため人気の製品です。このキャリパーにアクティブ製グッドリッヂ・ビルドアラインブレーキホース(ステンレスメッシュホース+ステンレス製フィッシング)を組み合わせて換装しました。

 ZX14RABS仕様ですので、ブレーキホースの配管は、マスターシリンダー~ABSユニットABSユニット~RキャリパーRキャリパー~Lキャリパーの、3ラインとなります。ABSユニット本体へブレーキホースを直接接続する方法もありますが、ZX14Rはフューエルタンクとフレームの狭い隙間を通るため、その間は純正のブレーキパイプを残してパイプとの接続としています。ブレーキパイプ(バイクでは珍しいものの4輪車では一般的)はフレアナットを用いた接続となっていますので、専用のアダプターを使ってメッシュホースと接続しました。(画像③・④)

 ブレンボ製キャリパーの魅力は軽量・高剛性なのはもとより、そのブレーキフィーリングの良さ(効かせ度合や効き具合が分かりやすい)ですが、ABSシステムとの組み合わせではどうなるのか?未知数の部分もあります。ABSシステムも年々進化していますので、その面にも期待して結果を検証したいと思います。

 実は、このカスタマイズは昨シーズンに行う予定だったものです。コロナ渦の影響によりブレンボ社の生産が遅れたようで、入荷の目途が立たない状況で1年以上もお待たせしてしまいました。当初予定では、「マルケジーニ製アルミ鍛造ホイール」と同時に換装して、バネ下重量ジャイロ効果低減化で、「路面追従性ハンドリング性能向上」を狙ったものでした。この車両は前後サスペンションは「純正」のままですが、ZX14Rのように、ある程度基本性能が高く、アジャスト機構を備える足周りの車両であれば、「ホイール・ブレーキ関連の軽量化」を優先するのも、効果の高いカスタマイズとなります。 
 

 
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