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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

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減衰力不足解消・SR

2022-12-16
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 今シーズンに入ってからは、リヤショックアブソーバーの「減衰力不足」問題が顕著になり、現状の純正ZXR400流用品(コンディション悪化)に限界を感じていました。
 リザーバータンクを持たないスタンダードZXR用は、オーバーホールの出来ないタイプですので、交換しか選択肢はありません。このところのSRのレベルアップに合わせて、リヤショックアブソーバーも純正流用を上回る「ハイパフォーマンス」な物にしたいと思い、「ナイトロン製」に換装することにしました。

 「ナイトロン」には、「ZXR400ZX400L型」のラインアップ(R1R3シリーズ)があります。特注や仕様・設定変更にも対応していただけますが、SRへの流用のため、基準となるものが曖昧でしかなく、ラインアップされている製品をそのままオーダーすることにしました。現状のZXR純正でも「スプリング」(バネレート)に関しては、ほど良く(ワインディング路で)感じていましたので、「ナイトロン」の基本設定は不明なものの、そのままでも自身の好みに近いだろうと考えました。
 オーダーは、月に入った頃にしていたものの、ナイトロンでも本国(イギリス)からの部品供給の滞りから、納期は11月下旬との連絡を受けていました。予定は未定だと思い、もしかしてシーズン終了までに間に合えばラッキー程度に考えて待っていました。

 走行会も無事に終えて、ほっとして間もなく、一ヶ月ほど納期が早まり10月の終わり頃に入荷しました。オーダーしていたのは、「3WAYアジャスト」の「R3シリーズ」です。シリーズの中でも最高峰となる「R3」は 減衰力調整の「コンプレッション=縮み側」アジャスターが、低速の動きに対応する「Low」と高速の動きに対応する「Hi」の種類に分けて調整が可能です。姿勢変化(コーナリングで荷重が掛かっていく時や、スロットルを開けてリヤタイヤのトラクションを高めていく時=低速)と追従性(路面の段差や荒れ・ギャップを通過する時=高速)を別々に考えることが出来るので、より良いセッティングが出しやすくなります。

 ZXR純正流用からの「ZXR専用品」への換装ですので、リザーバータンクの設置だけ工夫すれば良いだろうと作業に取り掛かったものの、ショックアブソーバー本体の取付けから問題が発生しました。ショックアブソーバー上側の取付部には「△状」のプレートを介してフレームに加工した取付ベースに接続する方式にしていましたが、ギリギリのクリアランスで製作したため、わずかに太目のナイトロン製だとボディが干渉してしまいました。そこで、「マウントプレート」を作り替えることになりました。

 3mmほどフレームから離した(長くして)位置になれば良いだけなのですが、それだけでも曲げ応力は格段に増大します。「強度」を相応に上げる設計にしたら、画像3のように明らかに違いが分かるほどの大きさとなりました。※ボディとの干渉を避けるエグリを設けなければならないため、さらに上側の強度を必要とします。本体の取付が出来たところで、「リザーバータンク」の取り廻しを考え設置場所を探ったのですが、無加工では適切な所が見当たりませんでした。ホース長からサイレンサーステーの辺りが最適と思われ、「プレート」を製作してサイレンサーステーに溶接してリザーバータンクを設置しました。

 取付作業を完了させて動作を確認してみると、スプリング・減衰力共に若干ハード目に感じましたが、「なじみ」が出れば少しは変わりますので、わずかに伸び側(リバウンド)を抜いて(2クリック)走り出すことにしました。※ショックアブソーバーにも「慣らし」は必要(50km程度)です。
 作業して間もない11月上旬に、ワインディング路で試走することが出来ました。慣らしがてら感触を確かめながら走らせましたが、その間も格段に安定性が増しているのを感じました。50km弱走ってある程度なじみが出た頃でも全体にハンドリングが重く(特に切り返しが鈍く)感じられ、その場で少し伸び減衰を抜いてみると、それだけでもずいぶんと動き(姿勢変化)が良くなりました。

 復路での感触を含めて、まだハード過ぎたようですが、セッティングを煮詰めていけばどんどん良くなると思われ、その可能性を感じた初走行になりました。帰ってスプリングブリロードをはじめ全体に抜いたセッティングを施して、次の走行に備えましたが、それ以降はなかなか機会に恵まれないまま12月になってしまいました。本格的に走り込めるのは、来シーズンになりそうです。それも含めて、このシーズンオフでは、他にも少し仕様変更を施して、来シーズンに備えようと考えています。

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