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パドックⅢ カスタマイズ計画 ブログ

続・実験キックペダル・SR

2024-06-15
           ①
           ②
           ③
 前作に引き続き、さらに「短いキックペダル」を作って実験してみました。

 前作では有効半径165mm(WM製に比べてマイナス15mm)だったところを、さらに15mm短くして有効半径150mmに設定して製作しました。長さの他は1作目と基本的に同様の仕様としています。はたしてどんな結果となるのか?

 結論として、とても使えたものではないことがはっきりしました。

 短くした効果は、ピストンの位置出しの段階で変化が感じ取れました。デコンプ(エキゾーストバルブを開く)しつつ空廻しをして適した所で止まるようにしているのですが、クランクシャフトの周りが良すぎて通り過ぎてしまう勢いでした。
 この勢いに期待も膨らみましたが、何度か回し直して適したスタート位置を出して踏み込もうとすると、踏み始めが重すぎて、とても勢いを出すどころではありませんでした。そこで本来ならば、あまり適さない位置(かなり通り過ぎた=ペダルは低い位置)までずらしてみると、踏み込めるようにはなりましたが、それではエンジンは始動することは出来ませんでした。短すぎることは分かったものの、踏める限界点を探る意味でも、しつこく(20回以上)チャレンジし続けましたが、結局はエンジンを始動出来ないまま諦めることになりました。

 かなり疲れたこともありますが、もう少しで掛かりそうとなったところで、キックペダルが後ろ向きに回ってしまったのでした。ここで強度の問題が出たのでした。
 すぐに取外して確認すると、ストッパー部はえぐれたように変形(画像②)していることと、軸受け部が一方向に伸びて開いて(画像③)いました。キックバーの根元にも少し曲がりが見られました。

 アルミ材では強度的に難しいとは考えてはいたものの、かなり厳しい結果となりましたが、アーム長さに関してはおおよその結論は得られました。一作目の有効半径165mm付近が、現状(現在のエンジン仕様と自信の体格・体重・脚力の組み合わせ)では適正値だと確認出来ました。
 強度不足に関してはかなり厳しそうですが、それでもいくらかの対策を考えられそうなので、もう少しアルミ材(7N01)を主体として試作してみようと思います。

※純正キックペダルの長さ(有効半径185mm)は、ある程度体重の軽い方や脚力の弱い方でも踏み込めるように配慮した設計になっていると思います。さほど小柄ではなく慣れた方ならば、ノーマルエンジンのSRでは蹴り応えをあまり感じられないくらいではないでしょうか。

※キック中に何度か「ケッチン=キックペダルの跳ね返り」を受けましたが、軽量ショートタイプにした効果の副産物として、衝撃が軽くなっていることを発見しました。股関節にまだ痛みを感じる身としては、非常に助かりました。
 

 
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